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Published 20 October 2026 · Reviewed by Dr Sin Yong

ピコレーザーは、1兆分の1秒ほどの極めて短いパルスでエネルギーを届け、熱よりも衝撃(光音響効果)で色素を細かく砕くレーザーです。シンガポールでは、シミ(日光性色素斑)、そばかす、一部の炎症後色素沈着、そしてフラクショナルモードでは肌の質感に用いられます。すでにある色素に作用するもので、肝斑を生む原因そのものは治療しません。アジア人に多いフィッツパトリックIII〜V型の肌では、設定を肌に合わせないと治療後に色が濃くなることがあるため、シン・ヨン医師はまず色素の種類を見極めてから、波長とモードを決めます。
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「ピコ」は時間の単位であり、ブランド名でも治療法の名前でもありません。ピコ秒レーザーは約1兆分の1秒のパルスでエネルギーを届けます。Qスイッチレーザーのナノ秒パルスと比べて、およそ1000分の1の短さです。パルスを吸収した色素の粒子は、周囲の皮膚へ熱を伝える時間がないまま、主に圧力の波で砕かれ、その断片を身体が少しずつ処理していきます。
この違いが意味を持つのは、シンガポールの患者さんの多くを占めるフィッツパトリックIII〜V型の肌です。表皮に多いメラニンが余分なエネルギーを吸収しやすく、損傷のあとに続く炎症が「炎症後色素沈着(PIH)」、つまり治療後に色が濃くなる現象を引き起こします。外へ広がる熱が少ないということは、その炎症が少ないということです。ただし、これはエネルギーの届け方の違いであって、特定の肌に何が起きるかの約束ではありません。波長とエネルギーは、目の前の肌に合わせて医師が選ぶ必要があります。
日本の方からは「ピコトーニング」「ピコスポット」「ピコフラクショナル」という言葉でご相談いただくことが多く、これは当院の3つのモード、すなわち個別の色素斑を狙うスポット照射、顔全体のくすみに対する低出力のトーニング、質感に対するフラクショナル照射に、それぞれ対応します。どのモードを使うかは、色素の種類と深さで決まります。
ピコレーザーがよく合うのは、表面にある境界のはっきりした色素です。原因が続いている色素には向きません。シミ(日光性色素斑)とそばかすは紫外線の蓄積でできる境界の明瞭な斑で、はっきりした適応です。ニキビや傷のあとに残る炎症後色素沈着は、原因が落ち着いたあとに治療を検討します。肝斑は例外です。ホルモン・血管・紫外線という原因を持つ慢性の状態で、どのレーザーもその原因には触れられず、熱で悪化しやすいためです。

ピコレーザーは、たるみや引き締めの治療ではなく、血管による赤みや活動期のニキビも治療しません。毛穴を小さくすることもできません。フラクショナルモードは毛穴の周囲の質感に働きかけるもので、「毛穴の引き締め」という言葉が想像させるよりも狭い仕事です。ピコレーザーを名指しでご希望いただくのは自然なことです。確認すべきなのは「そのレーザーに何をさせようとしているか」で、それは診察で決まります。
| お悩み | ピコレーザーにできること | 注意点 |
|---|---|---|
| シミ(日光性色素斑)・そばかす | 表面の境界明瞭な色素を砕く。多くは 532 nm | 紫外線で新しい色素はできるため、遮光は続ける |
| 炎症後色素沈着(ニキビ跡の茶色い跡など) | 原因が落ち着いたあとに低出力のトーニング | やりすぎは色素を増やす。先にニキビや炎症を抑える |
| 肝斑 | 長期の計画の中での、控えめな補助的手段 | 熱で濃くなることがある。「管理」するもので「除去」するものではない |
| 真皮の深い色素(ADM など) | 1064 nm がより深くに届く。反応には個人差がある | 真皮の色素には反応が乏しいものもあり、診察で判断する |
| 質感・毛穴の目立ち | フラクショナルモードで毛穴周囲のリモデリングを促す | 毛穴そのものは縮まない。点状の赤みとざらつきが続く |
| 赤み・たるみ・活動期のニキビ | ピコ秒発振では治療しない | 別の方法を診察で検討する |
シミと肝斑が同じ顔に混在していることは珍しくなく、そこに炎症後色素沈着が重なることもあります。見分け方はシミ・肝斑治療のページで詳しく説明しています。目の下の色素によるクマについてはクマ治療で、色素・血管・構造の三タイプを分けています。
“ピコレーザーは、すでにそこにある色素を砕きます。肌がその色素を作る理由には何もしません。だから肝斑は、レーザーからではなく、原因の管理から始めます。”
Dr Sin Yongピコレーザーが届くもの、届かないものについて
治療後に色が濃くなるのは、傷ついた皮膚がメラニンを多く作るからで、アジア人の肌はこれを起こしやすい体質です。よくある原因は、肌に対してエネルギーが高すぎること、治療の間隔が短すぎること、治療直後の肌に紫外線を浴びること、そして肝斑をシミのように扱うことです。濃くなった色は多くの場合、炎症後色素沈着であり、時間と遮光で薄れていく傾向がありますが、それには長い時間がかかることがあります。だからこそ、修正より予防が大切です。
管理はレーザーの電源を入れる前から始まります。まず色素の種類を見極め、大きさ・形・色が変化している、出血している、形が不規則といった病変は先に診察し、必要なら皮膚科専門医に紹介します。波長とエネルギーはフィッツパトリックIII〜V型の肌を前提に選びます。肝斑は遮光と外用薬を軸にした長期計画の中で控えめに扱い、トーニングは期限のない繰り返しにはしません。同じ部位への頻回のトーニングは、白く斑になる色素脱失との関連が指摘されているためです。治療後の厳格な遮光は、追加の注意事項ではなく治療の一部です。
日焼けして間もない肌、治療部位に感染や炎症がある場合、光線過敏を起こす薬を使っている場合、ケロイド体質、妊娠中は、治療を延期するか再検討します。妊娠中は選択的なレーザー治療を一般に延期し、特に肝斑は出産後に自然に落ち着くことも多くあります。妊娠中、妊娠の予定がある、授乳中の方はお知らせください。大きさ・形・色が変わっている、出血する、他のほくろやシミと様子が違うものは、レーザーを考える前に診察し、皮膚科専門医への紹介を検討します。
当院のピコレーザーは、DEKA TORO プラットフォーム上の T2 Frax Radiance プロトコルとして行います。ピコ秒発振は 785 nm で、色素と肌のトーンに用います。同じ装置に 532 nm と 1064 nm のナノ秒発振と、より長い熱パルスも備わっています。波長は色素がどこにあるかで決めます。532 nm はメラニンに強く吸収され深くまで届かないため、シミやそばかすといった表層の色素に向けます。1064 nm はより深くまで届き、表皮のメラニンに吸収されにくいため、色の濃い肌や深い色素に対して保守的な選択になります。785 nm はその中間に位置します。
診察では、適切な光のもとで肌を確認し、必要に応じてダーモスコープ(皮膚拡大鏡)を使い、色素が何であるかを判断します。初回は診察であり、事前に合意していない限り、その日にレーザーを照射することはありません。適切な場合にはテスト照射を行います。炎症を伴う色素では、T2 Frax Radiance と、炎症そのものに向けた長パルスの R2 Glow を比較検討します。色素とニキビ跡が共存する場合は、ニキビ跡治療の計画の中で順序を決めます。
部位や設定に応じて表面麻酔を塗り、スポット・トーニング・フラクショナルのいずれかのモードで照射します。多くの方は「パチッ」と弾くような感覚と表現されますが、感じ方には個人差があります。モードごとに書面のアフターケアをお渡しします。トーニング後の赤みとほてりは比較的早く落ち着きます。スポット照射した斑は一時的に濃くなり、薄いかさぶたになって自然に剥がれるので、剥がさないでください。フラクショナル照射のあとは、皮膚が入れ替わる間、点状の赤み、軽い腫れ、ざらつきが続きます。次の治療を計画する前に、経過を診察で確認します。
かさぶたが厚くなる、黄色くなる、滲出液が出る、水ぶくれができる、痛み・腫れ・熱感が落ち着かずに増していく場合は、診療時間内にクリニックへご連絡ください。時間が経ってから現れた濃い跡は、重ねて治療するのではなく、診察でお見せください。
シンガポールの規則により価格の広告はできず、診察前の数字はあなたの肌を表しません。費用は診察後に書面で内訳とともにお伝えします。要素は、治療する範囲、診察で色素が何と判断されたか、ひとつの波長か複数か、質感のためにフラクショナルモードを加えるか、計画を時間の中でどう段階づけるかです。片頬のシミひとつと、両側に広がる肝斑は、同じ仕事ではありません。
日本からシンガポールへ滞在中、あるいは旅行に合わせてご相談いただく方には、まず WhatsApp でお悩みの部位、いつ頃から変化したか、これまで受けた治療(装置名や外用薬の名前、時期)、シンガポールにいらっしゃる日程をお知らせいただくと、診察時間の計画に役立ちます。診察・カウンセリングは英語で行い、WhatsApp でのお問い合わせには英語または中国語で対応しています。日本語でのご質問も歓迎しますが、返信は英語になります。
日本の多くのクリニックでは、ピコレーザーが回数制のコースとして案内されることがありますが、当院では回数も間隔も事前に固定しません。診察で色素の反応を確認してから次の一歩を決めるためです。帰国後の経過については、同じ WhatsApp の窓口で診療時間内にお尋ねいただけます。治療後の遮光の仕方、使ってよい化粧品、避けるべきことは、モードに合わせて書面でお渡しします。
ピコレーザーはレーザー美肌の中で、色素という層に働きかける手段のひとつです。炎症の層、コラーゲンの層にはそれぞれ別の方法があり、どの層が主な問題かは診察で決まります。英語版の詳しいガイドはPico Laser Singaporeをご覧ください。
Every treatment is performed by Dr Sin Yong personally. Singapore Medical Council registered · invited to share his clinical expertise internationally for CLASSYS, DEKA, Fotona, Hironic and Ilooda.
これまでのレーザー治療や外用薬の名前と時期をメモしてお持ちください。 How consultations work.
WhatsApp Dr Sin Yong →or use the enquiry form肝斑はホルモン・血管・紫外線という原因を持つ慢性の状態で、レーザーはその原因を治療できません。熱で濃くなることもあります。当院では肝斑を遮光と外用薬を軸に長期で管理し、落ち着いた段階で低出力のトーニングを控えめな補助として検討します。「肝斑を除去する」のではなく「管理する」という前提で計画します。
傷ついた皮膚がメラニンを多く作るためで、アジア人の肌では起こりやすい反応です。エネルギーが高すぎる、間隔が短すぎる、治療後に紫外線を浴びる、肝斑をシミとして扱う、といった場合に起こります。予防のために、色素の種類を先に見極め、肌の型に合わせて波長とエネルギーを選び、治療後の遮光を治療の一部として行います。
回数や間隔は事前に決めません。色素の種類、深さ、肌の反応によって変わり、診察で経過を確認してから次の一歩を決めるためです。同じ部位への期限のない繰り返しは、白く斑になる色素脱失との関連が指摘されており、当院では行いません。コースとしての回数をお約束することはありません。
診察・カウンセリングは英語で行います。WhatsApp でのお問い合わせには英語または中国語で対応しており、日本語でのご質問も歓迎しますが、返信は英語になります。治療名や外用薬の名前、時期をメモしてお持ちいただくと、診察がスムーズです。治療後のご質問も同じ窓口で診療時間内にお受けします。
Review of Laser Treatments for Post-Inflammatory Hyperpigmentation in Skin of Color. PubMed, 2023. source
Postinflammatory Hyperpigmentation Associated with Treatment of Solar Lentigines Using a Q-Switched 532-nm Nd:YAG Laser: A Multicenter Survey. PubMed, 2016. source
Postinflammatory Hyperpigmentation: A Review of the Epidemiology, Clinical Features, and Treatment Options in Skin of Color. Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology, 2010. source
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